火の女神Peleの物語③-Pele’s Parents

キラウエア火山の噴火が再び始まっているハワイ島。それに伴いPeleについての物語を気ままに綴っています。

前回のお話はこちらからどうぞ! 

前回のPeleの兄弟姉妹のお話を書いた際に 両親の事も少し触れました。父親は Kūwahailo 母親のHaumea。

今回は両親について書いてみようと思います。

まずは父親について。

ハワイには4大神と呼ばれるNā Akua Kāneがいます。Kūwahailo、通称Kūは、戦いと男性的な力を司る神で攻撃的な側面を持ち、創造と破壊を繰り返します。色は赤、そして、ここも最近書いたBlogに繋がるのですが、ハワイの鷹 ‘Io、そして イノシシ Pua’aが彼のシンボルです。

カメハメハ大王が Kūを崇拝していたのはとても有名な話で 王族や戦士達は Kūに祈りを捧げ 勝利を願い Kūの力によってハワイ諸島を統一する事は出来たと信じられています。

また 農業の神ともいわれるのですが、その理由の1つは Kūが家族の為に地面に潜り パンの木に姿を変えたと言われています。ハワイの人々は Kūの食物を得る事が出来たと言われているのです。

実は、父親に関してはいくつかの諸説があり、特に有名なのはKānehoalani 太陽や天を司る神。また 神話によっては ハワイ諸島を創造した Kānemilohaiが父親の説があります。

次に母親のPapaについて。

一般的にPeleの母親は Haumeaとされています。Haumeaは ハワイの神々の中で母性と出産を象徴する存在。自らの身体から子供を産むだけでなく 岩や木からも子供を産むことが出来ます。また農作物の成長と収穫を助ける神でもあり ハワイアンの主食となるKaloやUluを司ります。また、戦士でもあり必要に応じて 子供達を守る為に戦い、火山にエネルギーと豊穣を繋ぎます。彼女を表す色は、赤。出産 生命を表します。

別の説では、PapaがPeleの母だと言われています。Papaは、Papahānaumokuという名の通り島々を産むという意味があり 大地の母と呼ばれています。Kahikoを学んでいるダンサーは きっとPapaのOliが頭に浮かんだ事でしょう。Papaの夫は 天空の神、Wākea これらの神々によってハワイ諸島が誕生し、その後 HaloaというKaroが芽生え 人間(ハワイアン)が生まれたとハワイの創世記に記されています。

そして、HaumeaとPapaが同一の神という説もあるのです。

(今回、私が参考にした書物、PeleとHiʻiakaの物語には 父親が Kūwahailo 母親が Haumea(Papa)とありましたのでそちらを書いています。)

Peleの両親を深堀していくと感じた方も多いと思いますが、ハワイの言葉が文字として表されてから残された書物というものがとても少なく 色々な説があるのが事実。どれが正しいのかを突き止める事はできません。

それはKahikoを学ぶ事と同じ。

ハワイ語を翻訳して理解をしようとしても その答えが出ない時が多々あります。Kahikoの意味を理解する事が出来なくて 何を意味しているか、どんな思いで踊ったらいいのか分からない、また、動きは、継承されたものだから勝手に変えたりしてはいけないけれど、自分が正しいく出来ているか不安に思うダンサーも多いと思います。そこで多くのダンサーは立ち止まると思うですが、そこからが ただ単に動きだけ出来るダンサーなのか、それとも理解して踊れているかの大きな差が出てきます。

では、どうやったらそれを理解できるかは 自分で切り開かないといけません。

今回書いている Peleの両親の事も僅かながら 未知の世界へのヒントが隠されていますよ。

少し内容から外れましたが、今回はPeleの両親について書いてみました。

火の女神Peleの物語、ぼちぼち綴って行きたいと思います♡