昨年の12月から再び活動が活発になっているキラウエア火山時よりMeleで歌われているかのような勢いのある真っ赤な溶岩を噴火させています。多くのフラダンサーが既に知る物語ですが、改めて火の女神Peleの物語を書いてみたいと思います。
今日は、故郷タヒチからハワイ島へのお話。
火の女神 Peleの父親はKūwahailo そして、母親はHaumea 彼女が生まれた瞬間からPeleの美しさとManaの強さに 誰もが力強い女性になると確信していました。勿論、この先物語の中で戦い続ける海の女神と言われる 姉のNāmakaokahaʻiもその中の一人です。Peleが成長すると 叔父のLonomakuaがPāoaと呼ばれる棒を与えます。このPāoaは、単なる棒では無く信じられない程の力があるもの。Peleの力強いManaを感じていた叔父は、彼女自身が自分のManaを制御できるようにとPāoaを与え その方法を教えるのでした。
しかし、叔父の不在中にPeleは このPāoaを使い 誤って自分達の故郷を焼き払ってしまうのです。大きな災害となって故郷、姉のNāmakaokahaʻiは、激怒し 彼女を追いかけます。ペレは両親から、家族のために安全な場所を探すために出発しなければならないと急かされ、家族で一番年下で一番愛されている妹のHiʻiakaikapoliopele (Hiʻiaka) を卵の形で新しい家まで運ぶように指示されます。
兄弟と一番上の兄Kamohoaliʻiの助けを借りて、彼らはHonuaiakeaという名の航海用カヌーで太平洋に出発しました。航海中 Nāmakaokahaʻiの波が押し寄せてくるのが聞こえました。彼女は海の女神、彼女がそこにいる限り、Pele達は無力でした。Nāmakaokahaʻiは、北西ハワイ諸島を航海する彼らを追いかけ、陸地を見つけるたびに家族を追い払いました。
そして、ついに彼らはKa’uai島にたどり着きました。
Peleは地面を掘り、 Pu’uopele (ペレの丘) と呼ばれる丘を作りました。彼女が掘った穴から輝く炎が上がり 空に広がる雲も真っ赤に染まります。これを見たNāmakaokahaʻiは、急いでそれを消しに波をコントロールし大きな津波を作り上げます。一瞬にして消された炎。Pele達は オアフ島に逃げざるを得ませんでした。
オアフ島では、ペレは再び穴を掘ります。しかし、再びNāmakaokahaʻiの海水が、その炎を消します。この戦いの場所こそ、今日私達の知るLeʻahi そう、ダイアモンドヘッドです。
その後、安息できる場所を求めモロカイ島とラナイ島でも同じように試みますが 無駄でした。そして、マウイ島へ。戦い続けたPeleは ハレアカラの西斜面で、Nāmakaokahaʻiと死ぬまで一人で戦う力と自信を得ます。この長い戦いは、NāmakaokahaʻiがPeleの体を引き裂くまで、行われました。
Nāmakaokahaʻiは、Peleの骨を粉々に砕き、それらは今日までKahikinuiと呼ばれる地域に残っており 砕けた溶岩の塊は今でもNāiwiopeleつまりペレの骨と呼ばれています。
Peleの死を喜びながら、Nāmakaokahaʻiは遠くに目をやると、ハワイ島のMauna Loaに火山が見えました。その火山は、荒れ狂うカルデラから溶岩の奔流を噴出していました。この瞬間、彼女はそれは Peleのʻuhane (霊) であり、彼女に打ち勝つことはできないと悟ります。
その後 PeleはKīlauea火山へ行き、Pāoaで穴をあけたHalemaʻumaʻuの火口を永住の地と決めるのでした。現在もこのHalemaʻumaʻuに住む 火の女神Peleと姉のNāmakaokahaʻiの長い闘いの末 形成されていったハワイ諸島。
そして、継続するPeleのManaによって破壊と新生されるハワイの島。終わる事のない活動は、まだまだ続いて行くのです。(参考資料:Pele and Hi`iaka : A myth from Hawaii)
火の女神Peleにまつわる伝説は沢山あります。まだまだ書きたい事はありますが、少しづつ書いて行きますね。